NEKO HOLIC

愛するにゃんこが健康で長生きするためにわたしがしてあげられること

ペットの寿命と病気の関係①

「愛するにゃんこと1日でも長く一緒にいたい。ずっと健康で長生きして欲しい…」
にゃんこを愛する人であれば、誰もがそう願うでしょう。
そして実際に、人間もにゃんこも昔より寿命が延びてきています。しかし、最後のその日まで健康でしあわせだったかというと、決してそうではないことを知っていますか?

平均寿命と健康寿命

ペットと人間の平均寿命

ここ10年ほどで、ペットの平均寿命は飛躍的に延びてきています。犬の寿命は+0.7歳(8.4ヶ月)、猫の寿命は+0.5歳(6ヶ月)となり、人間の年齢に換算すると、犬は4~5歳分、猫は3~3.5歳分も延びています。しかしながら、このグラフからも分かるよう人間の平均寿命と比べるとペットの平均寿命は、こんなにも短かいんです。

ペットを我が家に迎えた時はよちよち歩きだった小さな子が、いつの間にか、わたしたちの年齢を追い越し、あっという間に旅立って行ってしまいます。

もう考えるだけで涙が出ちゃいます。分かってはいることなのだけれど…。

引用:2019年 厚生労働省簡易生命表/アニコム損保調査結果より

健康寿命

わたしたち人間も、昔と比べて平均寿命が延びてきています。しかし、平均寿命健康寿命とには差があります。その差は、男性で8.73歳、女性で12.7歳にもなります。健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間です。

自分の足で歩けなかったり、ご飯を美味しく食べることができなかったり、管につながれた状態や寝たきりだったり…。どんなに寿命が延びても、毎日を楽しく生き生きと過ごせなければ果たしてしあわせと言えるでしょうか?

そんなことを言うと、「わたしは不自由でも今の生活で満足だ!」「人のしあわせを勝手に決めるな!」などの声をいただきそうですが…。
もちろん価値観は様々あるでしょうし、生まれつきや突発的な病気や事故で、不自由な生活を余儀なくされた場合もあると思います。実際にしあわせかどうかは第3者ではなく本人が決めることだとは思います。
ですが、自分自身で生活の選択を出来ないペットを健康でしあわせにするのは、飼い主の愛情と正しい知識とお世話の仕方にゆだねられているのです。

愛するペットには長生きして欲しいし、ずっとずっとずーっと一緒にいたい…。でもきっとそれは、元気で一緒に遊んでいる姿、もりもり美味しそうにご飯を食べている姿を想像してのことではありませんか?そんな姿でいつまでもいて欲しい、この時間がずっと続いて欲しい…と。
もちろん、年齢相当の生活の変化はあるでしょう。ですが、それが病的なものだったり、気をつけていれば避けることができたと言うような、後悔の残る結果であっては欲しくないのです。
実際、わたし自信がそうでしたから…。あの時もっとわたしに知識があって、ああしてたらこうしてたら…、あの子は苦しい思いをしないで済んだのではないか?そう思えて仕方ないのです。

引用:2019年 厚生労働省簡易生命表より

死因と病気の原因とは?

ペットの死因

わたしたち人間の死因の1位はガンですが、犬の死因の1位も同じくガンなんです。そして驚くことに死因のおおよそ半数を占めています。つまり、犬の約2匹のうち1匹はガンで亡くなっているのです。

そして猫の死因の1位もまたガンです。猫に多いと言われている腎・泌尿器疾患ですが、それを超え、ガンで亡くなる猫が多くいるのです。

わたしは、ほとんどの猫が腎臓病で亡くなると思っていたので、これには本当に驚きました。腎臓病を患っていたとしても、最終的に亡くなる原因の多くはガンだったんですね…。

引用:「Morris Animal Foundation」より

病気の原因

ではなぜ、ガンになるのでしょうか?数十年前、ガンはここまで多くの人間やペットが罹患する病気ではありませんでした。

以前と現在、何が違うのでしょうか?そこにガンの発生の原因が隠されていることに、気づかなくてはなりません。 

豊かな食生活と高度医療により寿命が延びました。寿命が延びることにより、老化による免疫力の低下があります。さらに、その豊かな食生活の裏に、免疫力を低下させたり、ガンの元になる有害な物を摂取していることもあります。科学が発達し、便利になった生活環境を手に入れるかわりに、身体が犠牲になっているものも多くあります。それはガンだけでなく、生活習慣病やその他の病気の原因も同様です。

病気を作る3つの要因

病気を作る主な要因は次の3つになります。

ん?外部環境?遺伝要因?なんのことだかさっぱりわかりませんよね…。
では1つずつ詳しく見てみましょう。

1、外部環境要因とは

環境ホルモン、騒音、有害物質、ストレス、ウイルスや細菌、事故などです。この中でわたしたちが気をつけられることとは?


騒音は、外からの工事の音や近くに高速道路などがあった場合はなかなか避けられませんが、家の中での不必要な大きい音は、少しの注意で避けることが出来ます。猫は音に敏感で大きい音が苦手です。


有害物質とは、生物の体内に入り悪い影響を与える物質のことです。食べ物や家具、生活用品、様々なものに含まれています。食べ物は直接体内に入る物なので特に注意が必要です。キャットフードを買う時に裏面の原材料は確認していますか?パッケージに「無添加」の表記があるものも、実は無添加ではないこともあるんですよ!え!?どういうこと?

たとえば、保存料が無添加のものであれば、そのことを大きく「無添加」と表に記しアピールしてあります。ですが、裏の原材料を見ると、それ以外の添加物が、それはもうたっぷりと入っていたり…。

そして、家具や壁紙などに使われる接着剤などにも有害な物が含まれている可能性があります。「シックハウス症候群」と言う言葉を聞いたことがあると思います。それはその建物や家具などから発せられる物質で具合が悪くなる病気です。時間の経過と共にだんだんと濃度は薄くなって行くので、現在住んでいる建物からの影響は少ないかと思います。(新築の場合は別ですが)
猫の場合、新しく購入するキャットタワーや爪とぎなど、有害な物が使われていないか確認してから購入すると良いですね。


事故は室内飼いであれば交通事故は避けられますが、意外と家の中での事故も多いので気をつけましょう。特に誤飲はよくあります。ご存じのように猫の舌はザラザラしています。このザラザラは、口に入ったものを奥に奥に送り込むような仕組みになっています。ですから、こんなに長いヒモなんて飲み込まないでしょー!と思うような超超長ーいヒモも、口に入れて遊んでるうちにどんどん奥に入っていき全て飲み込んでしまった…なんてことも稀にあるのです。


ストレスは、これは言うまででもないですね。愛猫のことを想っている飼い主の方なら接し方もわかっていますね。可愛さゆえにいつでも抱きしめていたくなりますが、無理なかまい過ぎもNGです。そして精神的なストレスだけでなく、前述したような生活環境の影響も、猫にはストレスになりますので気をつけてください。

 

2、生活習慣要因とは

食生活、運動、喫煙、飲酒などです。この項目が、わたしたちが1番気をつけられる、改善できることであり、もっとも重要なことだったりします。

食生活は1番大事な部分です。なぜなら、わたしたちやペットの体は食べたもので作られているからです。前述の有害物質でもキャットフードの添加物について触れましたが、本当にそこ大事です!そして、添加物もそうですが、原材料が何で出来ているか?どんな配分になっているか?ここも注意が必要です。猫であれば肉食ですから1番多く配合されいるのは肉か魚でなければなりません。今食べているキャットフードの裏面の原材料を見てみてください。1番最初に記載されているのは何でしたか?鶏肉やお魚でしたか?まさか1番最初にトウモロコシなんて書いてないですよね?もしも、1番最初に記載されている原材料が穀物の場合、そのフードは猫にはふさわしくありません。(療法食を除いて)


運動
は猫の場合、上下運動が大事になります。そのためキャットタワーが作られているのです。もちろんキャットタワーではなく、家の中の棚やタンスなどを利用して高低差を作ってあれられれば大丈夫です。


喫煙
はこれはもう本当にお願いします!喫煙している飼い主さん!禁煙してください!タバコの煙に含まれる成分のうち、有害物質として認定されているものは数百種類に上り、そのうち約70種類が発がん物質です
電子タバコも煙や臭いが少なくなるように作られているだけで、吸っている体への有害物質は紙タバコと差がないと言われています。


そして気をつけたいのが加熱式タバコです!ニコチン・タールゼロと謳っていますが、実はニコチンが含有されているものもあったり、謎の強い香りをプンプンさせるあの水蒸気、猫はたまったもんじゃありません。鼻が曲がります。さらに、加熱式タバコの怖いところは、食品添加物が使われているから安心と言われている成分が、なんと加熱されることによって猫にとってものすごい有害な物質になるんです!
室外で喫煙したとしても、その成分は体や髪、服に付着して室内にお持ち帰りします。呼気からも発せられますから、それで愛猫を抱いたとしたら…。きゃ~!!
悪いことは言いません。後悔する前に禁煙しましょう。
もしも、万が一のことが愛猫に起こった時、あの時の自分のせいで…、あの時に禁煙していれば…、と自分を責めてしまうことになりかねません。そんな想いは飼い主の方にもして欲しくないのです。

 

3、遺伝要因とは

遺伝子異常、加齢です。

細胞が外部からの刺激を受けたり、生活習慣の影響により遺伝子が変異したり、時には細胞分裂の際に偶発的に変異する場合もあります。変異した細胞は正常に働かないため、遺伝子の病気が起こります。
これらの病気の要因は親から引き継がれ、猫の品種によってかかりやすい遺伝性疾患があります。


多発性囊胞腎症
腎臓に多数の嚢胞が形成される病気です。
なりやすい猫種は、ペルシャ系超毛種、スコティッシュフォールド、アメリカンショートヘアー、マンチカンなどです。


骨軟骨異形成症

主に四肢の関節に骨組織の増殖が起こる病気です。
なりやすい猫種は、ヒマラヤン、ペルシャ、スコティッシュフォールド、アメリカンカール、マンチカンなどで、耳折れや短い脚、つぶれた鼻を持つ猫で発症します。

肥大型心筋症
心臓の壁が厚くなることによってうっ血性心不全を引き起こす病気です。
なりやすい猫種は、アメリカンショートヘアー、メインクーン、ラグドール、スコティッシュフォールド、ペルシャ、マンチカンなどです。

ピルピン酸キナーゼ欠損症
ピルピン酸キナーゼと言う酵素が不足することいよって、赤血球が破壊され貧血が起こる病気です。
なりやすい猫種は、アビシニアン、ノルウェージャンフォレストキャット、ソマリ、シンガプーラ、ベンガル、メインクーン、ラグドール、サイベリアンなどです。

 

これらは遺伝的に発症しやすいと言われているものですが、だからと言ってその猫種であれば必ず発症するわけではありません。新しく猫を迎える場合、その子の両親の疾患の有無を確認し、そういった可能性がある猫でのブリードは行なっていない、その疾患の遺伝的可能性をしっかり理解しているブリーダーさんから譲り受けることが大切です。

 

次回は、病気についてさらに掘り下げて、原因のまた原因を探っていきます!